月記8
2004年1月〜
日記だと毎日書かにゃいかんような気がしたので月記にしてみました。
日付は入れてませんが上に行くほど新しくなります。
新規訪問店は店名が
赤字になってます

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2004年12月

 恒例となりかけた『阿波池田うだつ寄席』。第二回無事終了しまして翌日はみんなでうどんツアー。「ベビー用品大川」に向かう。昨年「あんたら通やないな、フォーやな。あー、スリーは数が悪い」「オタクらおもろいな〜、噺家さんみたいやな〜(ほんまもんやって)」等々さんざん言われたんが嬉しかったんか、また行きましょうってことになって。で、今回は丼、醤油、箸にネギ、完全装備してたところが、あ〜、お休み・・・。急遽「山内」に変更。ここ数年不調では、って意識あったけど、なかなかに安定感が出てきました。ピシッと、いい感じのうどんです。美味い。でもそうなると山内っぽくないなあ・・・と影でつぶやくS級店に厳しいワタクシ。
 二軒めはKつる師匠のリクエストで「SIRAKAWA」。そういえばプレオープン以来です。ほう、麺がいい感じになっている。やっぱりねえ、麺には人柄もでるし、感情もでる。バタバタしてるときにはどうしても麺が落ちつかないもんで。いやほんま、今日のは美味い。落ち着いてきたんでしょうな。
 三軒目、正統派が続いたってことで綾南町「高崎」へ。壁が補修されてキレイになってはいるものの、あいかわらず怪しい。ちょうどゆで上がった麺に甘めの出汁をちょびっとかけていただく。美味い。特に冷却設備もないので夏は生ぬるくなるんでね、今が食べどき。


2004年11月

 高松市「うどんバカ一代」。今年できたセルフ店。『手打ち十段』なのだそうである。なんともたいそうな名前だが、ホラとハッタリあっての向上心ということにして、かけ170円。いつもながら麺自慢の店で冷やし系は食べないのである。エッジが微妙に欠けて丸くなった不ぞろい麺は少しぬめっていて、モチモチして微妙な食感、十段かどうかはともかく個性的ではある。出汁やや甘め。早朝営業ということもあり、押さえておきたい店ではある。
 丸亀市の「民家に土足で上がる店」(笑)。粉になんか異臭を感じる。出汁もなんかへん。そもそも土足で上がるのが落ち着かない。また今度ね。
 高松市「中浦」で口直し。久しぶりやけど、やっぱりいいねえ。昼時だったので客席に絡まるように延びる行列。外で食べる人。外ったって、月極めの駐車場の一台分やね。そこに縁台と椅子置いて食べてるキチンとした身なりの会社員、果たしてここは店舗なのかあくまで駐車場なのか、アバウトで楽しい。ほどよいコシの麺、ぷ〜んと香るイリコ出汁。その香りをいかすために、天カス、ネギは入れてもカツオはパス。チョイスしたイカ天がクリスピ〜!これが好きなんですぅ。食べ終わったら裏口に回ってばーちゃんに丼かえし、自己申告で金払う。最近製麺所系でも県外客が増えたせいか、次第に先払いシステムに移行しているみたいだが、この店だけは今のままであり続けてほしいなあ。(もう一回言おう)自己申告後払いは、讃岐うどんが世界に誇る文化やで!
 高松市「多満屋」。久しぶりついでに、ここも。あいかわらず青年強力系の麺、納得の出汁、定番の天カス。ただちょっと値段が高いかなあ。セルフじゃないけど、カウンターだけだから同じことだし。


2004年10月

 金比羅宮の奥書院が125年ぶり一般公開ということで行ってみましてん。円山応挙の虎の絵(あれ、ぜったい猫をモデルに書いてるで)眺めてたら雨。商魂たくましい親切な土産物屋さんが持ってきてくれた目一杯小さなビニール傘で参道まで戻ったもののそこそこ濡れて、身体冷え冷えとなった。そんなときは、「藤木屋」で琴平名物「鉄鍋うどん」である。いわゆる鍋焼きうどんであるが、土鍋でもアルミの両手鍋でもなく、鉄の鍋に入っているから鉄鍋うどん(そのままや)。おそらくは琴平駅前の『天狗食堂』あたりが発祥だと思うが、現在はこの周辺(だけ)に数軒見られる。香川県内では意外に少ない観光客のみを対象としたなかで、比較的容易に客単価上げられるから鍋焼きなのだろうが、アルミだと安っぽいし持ちにくい。土鍋だと時間がかかるうえに壊れやすい。そんなわけでこんな形に落ち着いたんじゃなかろかと思うんですがどうでしょう。で、冷えた身体に出汁が染みてひやあつ状態になってしまいましたとさ(^o^)v


2004年9月

 高松市「うどん市場兵庫町」。街中いたるところに安くて美味いうどん店があって、高松のサラリーマンはうらやましいとよくいわれる。高松市民でもなくサラリーマンでもなんでもない私にとっては、日常の昼飯が「外でうどん」であるだけで異次元の世界なのだが、たまにはそんな気分を味わってみたくなってもいいやね。そうなると自然と足が向かうのが、ここだね。「かけ玉生醤油うどん」値段忘れた。まあ、いわゆる釜玉ですな。ほどよいコシの細麺の食感がなんともよろしいです。あ〜やっぱりこの界隈のサラリーマンは・・(以下略)
 市内どまんなかの某新規店。11時10分、客なし。注文すると今から茹ではじめるらしい。この場所でこの時間で一番客かい・・・。厨房の奥には大将と若いお兄ちゃんの2人。麺を茹でてるあいだ、大将がひたすらうどん屋のウンチクを語りつづける。山内がどーの、山越がどーの、○○は××が珍しいだけじゃ、△△の麺はワシャ認めん云々。それに対して「大将、すごいっすねえ」とばかりに「へー」「ほー」を連発する兄ちゃん。勘弁しとくれよ、6年位前の自分ってこんなやったかも・・・と想像するとこっぱずかしいじゃねーか、もう。待つことかなり。出てきたうどんは、あ〜、まあそう悪くはない。特徴もないけど。でもなあ、食べ終わって店を出たのはもう11時半過ぎ。誰も客来なかったなあ。付近ではもうこの時間行列のできてる店があちこちにあるというに。※結局2ヶ月ばかりで閉店したらしい。
 飯山町「かねすえ」。ちまたで評判のカレーうどんをまだ食べてないのに気づき、急遽立ち寄る。出汁の入らないルータイプ。野菜をたっぷり入れて煮込んであるとのことだがもう原形さえとどめてない。ただ後入れのナスが見えるのみ。ほ〜、コクがあってピリ辛でうめぇ。もともと粘りコシ系太麺で定評あるところだけにうどんとしての完成度も高い。いやはや、これ以降カレーうどんそのものを見なおすことになりそうな予感。


 高松市某新規店。思い切りなんてことないセルフ店。他の都市の駅前立ち食いうどんより安くて座れるだけマシといったレベル。まあ、讃岐の場合、うまい店のほうが立って食う率高かったりするんですがね。それはともかく、この店『夢2000』をPRしたい(笑)ようで、そんなげなポスターも貼ってあったけど、カウンターの向こうにはっきり確認できた袋はそれやなかった・・・。もう知らんわ。
 高松市「ゆめかいどう」。「さぬき小町うどん」の跡(またかい・・・)。これで、中四国で「さぬき小町」は2店、香川では丸亀店だけになったんですね〜。ウォータークーラーがレジを過ぎた先のトイレの脇にあるのもそのまんま。かけ180円。ぬるぬるグミ系の太め麺。エッジがきいて見た目美味そうだが、重みや凝縮感は感じられない。出汁はカツオ系。
 三木町「滝音」。新規オープンのセルフ店。元倉庫を改造したらしいが扉はなんか重厚で、中の様子がうかがえない。会員制かと思うやんか(嘘)。恐る恐る入ると、まあオシャレ系普通のセルフ。ウリが手織りうどんだそうで、足で踏む代わりに手で練った生地なんだそうな。そう言われてみれば讃岐うどんにありがちな強引なコシではなくしなやかさに特化したタイプの麺。表面はつやつや、断面ちょっと丸め。好きずきだとは思うが個性的ではあります。一つの方向性を持っている点は評価できましょう。かけ180円にトッピングされた花びら型のカマボコがかわいい。
 高松市「一休」。十川のフジグラン近く新規オープン店。まあきれいな造りの一般店、おでんだけセルフだったと思う。昼休憩の後、夕方から居酒屋になる形式。かけ系メニュー多し。やや太めのもちもち麺。ほんのりカツオの香る透明出汁。全体的にまとまりよろし。


 丸亀市「麺勝」。郡家街道「浦志満」のあったところ。六角形だか八角形だか、モンゴルのパオのような形の店内。この造り、前の店のときから感じていたが、なんとなくセルフうどん店ぽくない空気を含んでいるように思うのはワタクシだけ? あと、7月のオープンから1ヶ月ちょっとなせいか、うどん自体もなんか馴染んでないなーって言うか、なんちゅうか。やや甘めの透明出汁は美味しいし、やや太めの麺も悪くないんだけどねー。って、こういう店ほどまた行きたくなるマニアックな客としての私。ふう。
 丸亀市「らせん家」。88ステージの近く、元ラーメン屋さんだったっけかな。体育館を小さくして横面に「うどん」て書いてノレンかけたような外観。朝早くて口元が寝ぼけていたのか「えと、かけ小ください」って言ったつもりがなぜか冷たいぶっかけが出てきた。文句言うの面倒くさいので黙って食う。初めての店だから別にどれだっていい訳だし。これがまたキンキンに冷たいんだわ。こんだけ冷やせば当然麺はカチカチな堅コシに。う〜ん、また来ます。
 丸亀市「味見亭」。こっちは「やまげん」の跡。(こんなんばっかし) あの無造作に積み上げられてたマンガ本もどっか行っちまって、怪しさに関しては微減である。そのぶん「牛すじうどん」「ホルモン丼」「シャコ天うどん」等、ちょっと変わったメニューが並ぶ。でもって「元祖ぶっかけうどん」の看板。たぶん10人中6人が「ハァ?」2人が「へぇ〜」3人が「むぅ〜」である。(結局怪しいんか)やや細めの優しげな麺、かけ出汁はしょうゆの味が勝ち気味に思いました。朝早くからの営業のようで頼もしいんですが、結構数ヶ月でへたれる店が多いんで、かんばってください。あと、隣の席の中華そばがうまそうでした。
 善通寺「亀八」定休日。気分的に中途半端だったので丸亀「わだち」で香る出汁をすすり、善通寺「オハラ」で馴染みまくる出汁を飲んで帰ってきましたとさ。 


2004年8月

 本島に行ってきた。ここ数年ひそかに実行中の島巡りシリーズの一環である。丸亀港から牛島経由で35分くらい。かつてリゾート開発で話題となった島ではあるが、ホテルの閉鎖とともに新しい廃墟と古い町並みが共存するアンバランスな景観となってしまったようである。やはり『島』には何もないのがいい。とはいいながら、うどん屋は一軒ぐらいあってくれてもいい。・・・ありました(^。^) さすがは塩飽有数の観光地。いきなり港の隣の『本島パークセンター』にうどんののぼりがいっぱい立っております。その中に「所見坊」という食堂が。こんな感じっす。全店制覇にも載ってないぞ。で、こぶうどん450円。とろろ昆布がのっかってるだけですけど。まあそういうことです。この島にはもう一軒、全店制覇にない店として笠島地区の小栗邸で「うどん300円」ていうのがありました。ここではアイスコーヒーだけいただきましたが。


 さぬき市「太一」。旧三木町、新規セルフ。若大将とその家族でしょうか、お店の人の構成は。わきあいあい的活気あり。かけ小180円。角の取れたやや太麺で、ボリューム感がある。カツオのきいた出汁。揚げ物の棚にチキンクリームコロッケとかささみチーズフライとか新しいっぽいメニューあり。奥の座敷のスミにテレビが置いてあるがえらい低い位置なので、座敷の奥に客が座ると誰も見えなくなるのでは?おでん鍋の出汁がスッげえ薄色できれいだぞ。
 さぬき市「めん吉」。R11号羽立峠付近にできたセルフ店。道路が大きくカーブしていたのを直線にカットした跡に建っている。元の道部分にうっすらと残るラインの痕跡がロータリーみたいで、車止めようとしてうっかりぐるぐる回ってしまった、というのは大嘘です、はい。かけ200円を注文、ネギと天かすを好きなだけかけて、と。ふわっとしたやや細麺、出汁軽め。※2005年閉店?
 高松「元匠多賀店」。「讃岐っ子」跡に最近できた「ハーフセルフ店」。ハーフってのは、出来上がったうどんを受け取るということで、要は客がテボであっためたりしない形式。最近はハーフもオールも引っくるめてセルフとだけ称する店が多いけど、これが正確ではありますな。で、『多賀店』ってことは、あの天満屋裏の「元匠」の支店ですか。結構近いですけど。ちょい甘めの出汁。


 観音寺市「はちはち」。えーと、たしか以前トンカツ屋だったとこですよね。『釜かけうどん』なのだそうである。多度津の「めん一」は『釜だしうどん』。あれと同様、釜から直接とって出汁をかけるやりかた。流行りつつあるのかね? 店内にも「釜かけ」についての「ねんご(うんちく)」書いてあって、水で洗ってないからうどん本来の風味やコシをそのままに云々とか。店の状況を観察していると「セルフですから、こちらにお並び下さい」で、カウンターで「釜かけ小」と告げると「12分くらいかかりますのでそちらでお待ち下さい」・・・わけわからん(^_^;。 作り置き出来ない「釜かけ」メインでセルフってのは無理がありゃしませんかねえ。で、その「釜かけ」、水にさらしてないので表面ヌルヌル。締めてないから独特の強い粘りの芯がある。かなり変わった食感の麺でした。出汁はほんのり鰹のきいた標準タイプ。それにしても、茹でたて無洗麺にこだわる割に釜揚げがないのはなぜだろう?(ザルはありますが) JR系ステーションクリエイト香川がやってるようです堅い会社のわりにはチャレンジャーやねえ。
 香川県外の某所にて。怪しいうどん屋の情報を得て急行。高速道路の谷をまたぐ橋の下に車を止めて山に向かう。すぐにこんな看板が。「駐車場なし」って書いてますよね(消してあるようにもみえるが)。熱いなか、歩きましたよ、山道を。忽然と現れる民家風うどん店。ミニ山内やん。若夫婦でやっておられるのかな? うどんはまあ、けっこうよかったですよ。それ以上詳しいことは書きません。この雰囲気は行ってみなけりゃ分からんからね。で、こんな店自分が一番乗りだろうと高をくくっていたら、梁にぺたぺた貼ってある名刺に知ってる人が2人も・・・。


2004年7月

 台風なのである。仕事はヒマになるに違いないとふんで出発・・・車、風ですごい揺れるんですけど (-_-;)。
 飯山町「破竹」。R438沿い、最近できたこじんまりしたお店。早朝7時開店ということだが、まあこんな天気だからか、大将、客が来てから始めっかみたいな雰囲気で客席に座っていた。やや細めやや平打ちのしっかりした麺。出汁も無難においしいのだが、もうひとつなんか、この店を印象付けるものがあるといいんですがね。古い店はこれでやってけますが、郊外の新規店となるとたいへんですからねえ。
 飯山町「まいどまいど」。予定にはなかったけど、つい寄ってしまいました。やっぱり、いいねえ。)^o^(
 高松市「中村屋」。風雨はますます強くなっていく.店ののぼりも激しく揺れております。え〜と、ここは木太町の新規セルフ。きちっとしたテナントビルに縄のれん、ガラスケースの中には定食屋さんよろしく煮物系おかず類が充実しております。ほぉ、オムライス160円とな。めちゃ安いやん。やや太麺、エッジあんまりなし。出汁カツオ系ですが、それほどクセ無くいただけました。
 高松市「まる石」。雨は小降りになったが依然として風が強い。そんなさなかに駐車場の上に万国旗を張り巡らせている楽しい店。西インターからちょい入ったとこにある新規店。明るい店内。照明だけでなく店の方々も明るく感じいい。素人っぽいやや細め不揃い平たい麺。出汁はかなり複合しているんでしょうか、バランスの良さが全体をまとめてますね。食後のコーヒー無料だそうですが、あんまり落ちついていられないので次へ。また天気の良い日に休憩しに行きますわ。
 高松市「釜三」。同じく西インター近くに新規オープンの店。こちらは若いしさんが中心でやってる民芸モダンな一般店。入り口近くの大鍋のおでんがウリらしく、思わず手が出る。・・・薄味、ていうか、まだ染みてない。かやく390円をいただく。細麺に海苔と味つけ刻みアゲがたっぷり。風味の強いトッピングなんで出汁の味がよーわからんかったです。夜は居酒屋に。


 観音寺「かなくま餅・国道店」。場所柄、餅に特化した流岡町の店と違って定食、単品のおかず類が主体。ハシゴが前提で廻っていると、こういう店の評価がしにくいですが日常生活には不可欠。うどんは、まあ普通っぽいですけどそれでいいんです。以上。※この店、元は流岡町の店と並んで営業していたらしい。
 観音寺「うまじや」。えーと、前に「味の縁」があったところですな。奥の方に実演コーナーあり。大将が目の前で打ってるのを見学しつつ、かけ180円。暑いせいかなあ、生地がずいぶん柔らかそう。口に入れても柔らかめ、つるつるした食感。
 豊中町「たいこ亭」。前に行った時気になってた「トンカツうどん」。思い立ったこの時食わねば一生の不覚、といった内容のささやきが、どこからともなく気のせいでもあるかのように聞こえてきたので食す。まんま、トンカツ一枚分のっかったうどん。ん〜、出汁に浸すには天ぷらのコロモのほうが・・・
 丸亀市「大ちゃん」。郡家の「秋桜」のむかい。もともとなんかの店の居抜きだったんでしょうか、新規店のわりに落ち着いたいい雰囲気。うどん定食550円がウリのようだが、ここは軽くぶっかけをいただく。やや細め堅めの作り置き。もちもち感が強く、悪くない。トッピングはネギ、錦糸卵、大根、ショウガ、それにカリカリ固い天かす。※2004夏閉店
 大野原「源」。相変わらず旨い。旨味と重量感のある麺、ちょっと甘めのぶっかけ出汁。奥の方に個室(笑)ができていた。


2004年6月

 高松市「はなまる中央インター店」。お久しぶりです「はなまる」。昨年の今頃は(いちおう)全店制覇の最終段階、チェーン店総まくり状態でした。もう、あんなことやってられません(^^; でも、近所にあったらたぶんそこそこ通うと思いますね、はなまるは。コンビニとスーパーとデパートの使いわけのように。けっこう広い店内、清潔感あり。やはりチェーン展開のうどん店の中では一番こじゃんとしてます。
 香川町「はな庄」。さぬきうどん界のボブ・サップなのだそうである。RSKのI原ディレクターがそういうんだから間違いない。どういうことかっていうと、そのI原さんが讃岐うどんと岡山ラーメンの本を出すらしく、(この時点では)未発表のはずのこの店の紹介ページが貼ってあり、なんだかんだ書いてあるわけですな。ふむふむ、ここのボブ大将、毎朝はやくに水汲みに行って、その水で仕込んでいるとのこと。あいにく、比較対象がないので違いがよく分からんのですが、大変な努力ではございます。しかしまあ、最近はやりの若手剛腕系のなかでもトップクラスに腕太い。(そのぶん、ねぎは細い)そのせいかいなか、生地が少し練りすぎではないかと思うんですがいかがでしょう。ぽかぽか陽気と辺りの風景にも恵まれ、の〜んびりしたい、いい雰囲気ではあります。
 高松市
「満点うどん・わかな」。あのコンビニ和奏の2号店っていうことでよろしいでしょうか。瓦町天満屋前に新規オープンのセルフ店。派手な構えだが、歩道橋の影で意外に目立たないかも。「釜玉たらちゃん」370円なるメニューを選択。いわゆる釜玉にタラコとシソ、刻み海苔をトッピング。コレステロールがなんぼのもんじゃいとばかりにガァァァァァっとかき混ぜ食す。中太のしっかりした麺にタラコの旨味と卵のクリーミー感をシソの風味が引き締めてこれはこれで美味い。「純粋の讃岐うどんはこういう色もんじゃない」という御意見もお有りでしょうが、繁華街の昼飯としては、アリなんじゃないでしょうか。特にチェーン展開を目指すなら。勘定の時に「わかなイメージキャラクター『わかなちゃん』」のステッカーをくれた。しばらく車の中に貼ってあったのだが、いつの間にかなくなったので公開はできません。
 善通寺「大釜」。あの「大釜」がリニューアルオープンであります。元よりさらに奥に引っ込んで、砦のように鎮座しています。場所柄、駐車スペースの誇示も重要なのかと。まあ、形態がセルフにかわったくらいで別状ないですが、『返却口4m先』の張り紙。「4m」という微妙かつ具体的な表示に、滋味深いものを感じた初夏のある日なのであります。


 とくにアテもなくさまよう。
 香川町「なかはら」〜香川町「もり家」〜高松市「ひさし」〜高松市「香力」

比較すると、この中では「なかはら」、のんびりしてて、いい意味での脱力感が何となく好きです。あと3軒がいずれも気合い入った一般店系だからかなあ。一軒に絞って、わざわざ食べに行くなら後者3件の内どれかなんですがね。 そう言ういい店って、なんか疲れる。特に「香力」のバナナは見ただけで疲れる。個人的にですがね。
(ユニークなサービスだとは思いますが)  

2004年5月

 噂によると世間は大形連休らしい。そんなモノに動揺しないはずの私も、さすが後半ともなると人並みにプチお出かけしてしまうのであった。ただ問題は人出。ニューレオマとサンポートのオープンで、その周辺は近寄りがたいとのこと。あと、有名(と言われる)うどん店も・・・。
 多度津
「たこまん」。なんやらでっかいプレハブの市場みたいなところ。魚類がメインなのか生け簀で鯛やヒラメが舞い踊り後の休憩をしている。その奥にうどんやさん。朝早かったんで、開いてるかどうか微妙な状態、食べられるのを確認して入る。場所柄、天ぷらに期待したがまだ準備中。麺は作り置きの様子も、粘りがあって細めのエッジ立ったバザータイプ。透明系の出汁となじみがよい。施設付属売店としてはA級かも
 坂出
「寅丸」。R11号からちょっと入ったとこの新店。生地にも出汁にもなんちゃらウォーター使用とかでやや扁平、黄色みがかったユニーク麺。誇張して言えば喜多方ラーメンのあんまり縮れてないの(笑)。出汁は濃いめ、濃いけどスッキリして旨い。全体に好き嫌いは分かれそうだけど、守備範囲の広い人は、はまるかも。
 高松
「がいな奴」。スーパーのフードコートながら現場製造麺。どっかで食べたようなうどん・・・幟の会社名を見てなるほどです。
 綾歌「さぬきのぴっぴ」。(元?)三美人のうどん。R32の拡幅工事によりレオマ近くに越してきて2回め。ここはいつ入っても丁寧な応対と優しい麺がなにより。
このほかに某ラーメン店1軒行く(計5軒)も、マクドやキリン堂等と客席共有になる「がいな奴」を除いた4軒で自分以外の客数は計5人でした(笑)。GWといえど、店と時間を選べば美味しく楽しくゆったり回れるもんです。


2004年4月

 清水屋にいた白川君が独立して店を出すってんでささやかなお祝持って山本町へ。 
 とりあえずウォーミングアップということで
山本町「山勝」。元・猫レストラン「きはる」のあったところ。わりと好きなんですね、ここ。麺と出汁のバランス具合がなんとなく。目に入ったのが「旭道山命名・金星うどん」600円。基本的にはぶっかけで、トッピングの海老天が2本V字になってて、カツオ節が「勝つ」で、まん中の卵黄が金星ってことですかい。まあ、これはこれで美味しゅうございました(ちと高いけど)。ちなみにここの大将、ウチの町の出身とか・・・がんばってね。
 で、お目当ての「SIRAKAWA」。プレオープンということで、今だから言える無料の日 (^ ^)V ・・・場所が分からん。「山勝」より西で道路と川の間、ってだけの情報で出かける方も出かける方ではあるが。うろうろしてるとそこに知る人ぞ知るB君の姿。まったく、香川県で一番ばったり逢った回数の多い男ではある。彼の案内ですんなり店の前に。けっこう渋い構えである。今ではかえって珍しくなりつつあるカウンターのみの一般店スタイルで、テーブルのない分ゆったりしている。お〜、なんと大阪は「釜たけうどん」のたけちゃんがヘルプとしてフライヤーの前に。店おっぽってきてるんでしょうか、いい人だなぁ。かけとぶっかけをいただく。長熟型の粘り腰麺、密度が凄い。濃厚な複合出汁、相当計算したんだろうなあ。「凄い出汁やね」と感想述べたところ、「それを言ってくれるのが一番嬉しいです」と笑顔で返してくれた。あ〜よかった、頓珍漢なコメントしなくて(^ ^ ; 正直言って、この時点ではまだまだ荒削りな部分が見えかくれしていると思う。しかしながら彼が高い理想と夢を持って向かっているのが伝わってくるからこそ、そのように思えるのである。きっと、今日よりも明日、明日よりも明後日、日々完成度の高い「SIRAKAWA」オリジナルなうどんに進化することだろうと思う。間違いなくそう思うのでありました。


 坂出市「つの山」。R438を北上、R11を越えてすぐ左折、山道に入る。なるほどこの山が「つの山」なんですな。道中の幟に沿ってしばらく上がった先に突如(というほどでもないか)あらわれるうどん店。眼下に坂出市内を見下ろすロケーション。「金山うどん」亡きあと、貴重な立地であります。少し固め残りの丸っこい麺。先月の「某新規店」と見た目は似ているが麺そのものの旨さがまるで違う。手作り麺独特の噛み締めがここにはありますね。あえていうと、太めの中華麺に近いかな。店内はそれほど広くはないが、ゆったりしたスペースでなんとなく和みます。なんとなくですが。
 多度津町「めん一」。「釜出しうどん」なのだそうである。ここのウリが。要するに釜から出して水で締めないでそのまま出汁をかけるやりかた。一部の店で裏メニューとして(麺がゆで上がった瞬間のみ可)存在はしていたけど、これを表看板にするかねえ・・・。「香の香」みたいにずーっと茹でっぱなしが可能なほどの回転率ならいいんだけど。(この日は盛況で、結局茹で上がり待ちでした)あ〜、そうか、茹で上がったら、取りあえず木のタライに泳がせるんか。それでも幾らかのブレは出るでしょうから、太め固めの麺になりますな。当然、食感はぬめりあり。出汁はややカツオ系。釜出しの小麦の風味の強い麺にはこれもアリかも知れない。一つの個性としては面白い店だと思います。ただ、この条件下で、自分だったら釜上げ食うな、たぶん。


2004年3月

 高松市「古奈や」。でっけートラックの駐車場の一角。たぶん出発前の一杯として需要があるのだろう(近くの高専もアリか)。朝7時からの開店は、別な用事で市内を訪れる者にとってもありがたいこってす。セルフのカウンター越しの若い兄ちゃん、ええガタイやで。最近若手剛腕系の店多いよな〜。でもって、アタリの確率高い。何がそうさせてるんでしょうか・・・。躍動感のある太麺と香ばしい出汁。よろしおます。
 高松市「南原」。久しぶりに入ったけど、前よりいくらか周囲が整理されたんでしょうか、怪しさが減ったような気がするけど、たぶん気のせい。怪しい店の場数を踏み過ぎて、ここらへんはすでに標準になってしまったのか。まあ、いつものやや固め残りのグミ系麺は健在でした。
 「高松より西の某新規店」。なんですか?これは。断面楕円のストレート麺。お土産用の半生麺の安いやつみたいな食感。でもって、そのお土産うどんの付属スープの安いやつみたいな出汁。久しぶりだぞ、こんな間抜けなうどん。思わず笑ってしまったではないか。しかし、それにしては満員・・・って、オープン記念で半額やったんやね。以上。


 善通寺「こがね製麺所」。早朝一番、寄ってみる。 ん!出汁がなんか美味しくなってる。イリコが香ばしいねぇ。麺も程よいねじれとコシ。レトロ調にあつらえた内装は、しかしこの付近リアルにレトロなとこがいっぱいあるんで中途半端に映って個人的にイマイチなんですが、とにかくうどんはエエで。特に9時前にこのあたりで、となるとピカイチですわ。
 飯山町「まいどまいど」。元、「ちょっと恐い張り紙」のあった店がこんな名前になって新規オープン。あとで聞いた話では、今の大将が前の店やってた人から店鋪、厨房器具まるまる借りてやってるそうな。お〜入り口がバリアフリーになっている。カウンターが横一杯に広がって・・あ、固ゆで卵天は前のままや。セルフ形式でかけ150円。太めでエッジの立った麺。熟成麺独特のねばりゴシがあってなかなかいいです。でもって、透き通ったきれいな出汁。感想はただ一言、う〜ん、ただもんじゃねえ! 一気にお気に入り上位にランクインです。
 牟礼町「大谷製麺所」。懐かしいなあ、この名前。高松の観光通り沿いにあった製麺所。その傍らで食べたうどん。ちくわ天の端っこが欠けててししおどしの竹筒みたいになってて、あらら?と思ってどんぶり見たらうどんの上に刻んで乗ってたのがもう5年以上前。で、このたび道路の拡張工事でこっちに移ってきたみたいです。前からしたらずっと立派で大きくて店らしい店。かけ小200円。セルフ店としてはやや高め。(でも天ぷらはあいかわらず80円と安め) 大(2玉)300円との間に 中(1玉半)250円 というのが細かいですね。入ると麺待ちの先客数人。注文だけして椅子で待つ。やや太め麺。量多め。まあ、素直で食べやすいうどんでした。前はつくりおき麺だったと思うし、もっと細かったんちゃうかなあ。あー、でも、やっぱ、忘れた(^ ^ ; 
 豊中「たいこ亭」。財田から入ると工業団地過ぎて高速の下くぐる手前。プレハブの店である。三豊で太鼓といったら大きなチョウサみたいな太鼓台のことやね。お好きなんでしょうなあ。入るとすぐに大きな手水鉢みたいなんのなかで泳ぐおでんが印象的。カウンターに囲まれた厨房におばちゃん一人、必然的に半セルフになる。時間が時間で(2時すぎ)作り置き麺はちょとしんどそう。トンカツうどん、気になるなあ。うどんに特化するより、大衆食堂的に「うどんもあります」系で、おでんなどつつきながらビール飲みたい雰囲気ですけどね。 註:そんなこと書いてたら、その後ほんとに食堂になった模様。


2004年2月

 こんなんがオープンしよりました。
場所は徳島県池田町箸蔵。全国8ケ所で、中四国ではここが初らしいウチから車で5、6分。便利なんだかどうなんだか・・・。まあ、ハンバーガーとかラーメンとか、ごく一般的なファーストフードとして認知されたんならそれはそれでけっこうなことなんですがね。
味? 冷凍麺と調合出汁ですから、安定感あります。いやほんと、これに負ける店けっこうありますぜ、讃岐にも。


 綾上町「やまだうどん」。綾上町役場の東にできた新店。そこそこ広めのセルフ。手作りっぽくゴワゴワしたイメージのやや太麺であるが、夢2000使用とのことで見た目よりはつるつるした触感。カツオとイリコの複合出汁もあっさりして悪くない。う〜ん、ただなんか足りないな。パンチ不足か? 家庭風というか、素朴な味わいを基調としたうどんであるだけに大衆セルフ的店鋪はもうひとつ馴染まないかと思う。壁に坂出に来た小泉首相にうどんを振る舞った時の写真が思いきり飾られている。公民館の玄関先で立ち食い(笑) 4杯も食ったとのことだが、これって、地元老人会の作でなかった? どんな関係なんでしょ。誰か教えて。
 坂出市
「麺工房」。え〜と「さぬき麺業府中店」改め「まるや府中店」の跡にできた店。で、もともとの入り口に向かうもトラックが着けてあって入れない。トビラは昔のままだが入る雰囲気ではない。ふと左横っちょを見るとあとから付け足したようなスペースに暖簾がかかっている。なるほど、こっちがお店なのね。好きだなあ、こういうフェイント。その後聞いた話によると、もとの店鋪部分は丸亀と坂出に店鋪を持つ「麺や」のお土産うどん工場になっていて、要するに横っちょのスペースは製麺所付属の「食べさせてもらえる場所」とも言えるのでありました。うどんはかけのみ1玉100円。ええなあ、やっぱしあやしい店は100円でなきゃ。根拠はないけどな。麺は「麺や」のに比べてやや細めのねじれ系。弾性の強いなかむらといったところ。うまいです。かなりうまい麺です。それに対して出汁はまあふつう、天ぷらはあんまりない。でも、製麺所付属はそれで正しいんです。根拠はないけど自信はちょっとだけある。
 高松市
「麺八」。こちらは「うどんのうどんや」跡に最近オープンしたセルフ店。プレハブな店鋪はそんまんま。朝7時開店ちゅうのが非常に嬉しい。香西の工業地帯にも近いし、モーニングうどんな人たち多いんでしょうね。かけ180円。フツーといえばフツーなんだが、なんかこう、ゆるぎのないフツーさなんだよね。民芸品じゃなく、日用品。それも職人の手作りのヤツ。観光客じゃなく、近くの常連さんのための店。いいんでないかい? 地域性か、このあたりカレーうどんの名店が多い(はりや、源内、やまに)けど、ここのも負けてないらしい。またいずれ挑戦しますけんね。
 高松市
「れんや」。ひとこと『仕事』のしてあるセルフ店である。なんかわからんが軽やかで複雑で深みのある出汁。イキのいい中細麺。種類は多くないが、ツボを押さえたオプション類・・・おにぎりは一個売りだし、「はまぐりフライ」とか「焼きアナゴ」とかうどんやでは珍しいメニューあり。中央通り・観光通り・県庁通り・菊池寛通りに囲まれた四角形のほぼ中央。付近のオフィスや病院の関係者と三宅ラーメンの客以外はめったに通らないブラックボックス地帯である。ここらの客は常連が多く、馴染みの店以外には厳しい。「竹清」「さか枝」に大行列ができる反面、も一つ流行らない店もある。オープンしたばかりこの店、ハッキリいって『勝ち組』に向かっていると判断したい。


 観音寺「安並」。あの「中村(やお)」直伝のうどんだそうな。たしかガソリンスタンド跡地だった面影をわずかに残す店鋪。入り口にいきなりカウンター、そこで注文し、受け取ったうどんに横っちょのタンクの出汁をかけて席につくシステム。タンクにはつけ出汁(熱・冷)とかけ出汁(熱)があり、これ見たら無条件でブレンドしたくなるのが昨今のうどん食いの習性であるのだが、初めての店なので自重。やや細めでエッジが立ち、ねじれの入った麺、外観はしっかり中村系である。で、一口すする。ずるずる口に入る勢いも中村系・・・ん? ちと堅くないか? 中村一家伝統の、あの極限までたよりないグミ麺じゃないぞこれは。すると奥の厨房で若大将が呟くように「踏みすぎやな・・・」。あ〜そうですか、なるほど、まだ微調整中なんですな。まあ、今頃はきちっと中村型完璧麺が出来上がっとることとおもいます。あと、出汁がねえ、それなりに美味しいんですけど、どうも醤油が違うような・・・。まあ、あんまり中村のコピーを求めてもいかんでしょうけど。今後に期待します。 
 高松「壱番屋」。先月オープンの新規店。見た目、システムは普通のセルフ店。で、聞くところによればあの「松岡」直伝のうどんだそうな(笑)。たしかに、店の片隅にMファミリーの店からお祝の花。そういった先入観があってのことではあるが、やや太めでやや不揃いでエッジの立った麺、たしかにあの手の店のイメージが浮かんでくるうどんではある。でもって、イリコのきいた薄色出汁。直伝ではあるが、なにげに作り手なりの風味が加わって、しかも馴染んでいる。これは意外な穴場ですな。「竹清」「さか枝」高松市内中心部セルフ二大巨頭の中間にあって、現時点では厳しいかもしれんが、きっと人気出ると思いまっせ。
 三木町「山善」。むやみに広い10号バイパス沿い、サンクスと一続きの店鋪。元焼き鳥屋であったのをそのまま使用しているとのことで、今月オープンしたばかりにもかかわらず(よくいえば)しっとりと落ち着いた雰囲気ではある。中央にキッチンスタジアムのようなカウンター、注文をとりにくる一般店。エッジのとれた丸い断面の中太麺はややぬめりを残し、程々のコシを保つ。色濃いめのイリコ出汁。店鋪ばかりでなく、うどん自体もなんか東讃のオールドスタイルを感じさせる。ここって、ほんまに新規店なんかぁ?
 牟礼町「なかむら」。昨年か、「福笑」がオープンした時、その近くで工事中だった店だ。おばちゃん数人の簡易一般店(セルフっぽいラフなつくりだが、一応丼の上げ下げはやってくれる)。で、かけ150円は安い方。まあ普通っぽい出汁に中コシ麺。(その後閉店らしい)


 大阪遠征。黒門市場の脇に「釜上げうどん・二葉」を発見(参照)。大阪で釜あげ? 釜あげは讃岐やろ、と思いつつ入店。釜あげは注文後に茹ではじめるらしい。で、出てきたうどんは・・・フツーに言うところの釜あげ=丼のなかに釜から直接とった麺に茹で湯がたっぷり、さらにカツオと生姜がトッピングされている。・・・はあ? なのである。で、ここにタレを流し込み、ごまやネギや天かすを加えて食べるんだそうな。茹で湯のかかったぶっかけ(温)という感じ。細めでしゅっとした麺はなかなかに食感よく、また、カツオ節の風味もよい。大阪だし市場の近くだし、さすがにいいモノを使ってるみたい。でもなあ、釜あげったら釜あげでしょうが。「香の香」なんかで出てくるのが釜あげでしょうが。なんか他にネーミングなかったんかいなあ。(といって、讃岐の『ぶっかけ』なんかも千差万別なんだが)
 
難波パークス「大阪麺通団」。う〜ん、なんだかなあ。まあ、讃岐のセルフ店というのは、こういう場所あんまり似合わないですね。こっちが讃岐の店いっぱい知ってるせいもあるけど。他の「瓦焼そば」とかラーメンはそれなりにうまかったし、デパートの催し物会場みたいな雰囲気に馴染んでましたが。


2004年1月

 善通寺市「梵」。本来喫茶店なのだが、いつのころからか看板に「うどん」の文字が入ったとの情報。しかもそれはただごとないうどんだということで、行ってみました。「梵オリジナルうどん350円」のはり紙。よく見ると・・・(以下手書きはり紙の図を文章にて要約)[アンデスの赤い塩:鉄分・カルシゥムたっぷり!][有害物を除いた水:安心安全な純水!]と、ここまではいい。[元気な波動:体が喜ぶ情報!]これがよくわからん。波動=情報なのだろうか。ヤマトの波動砲から情報が発せられるのだろうかぁぁぁっっ。で、錦糸卵と海苔と紅ショウガとネギと蒲鉾の載った、俗にいう「かやくうどん」みたいなの。醤油豆がおまけ。この手の話はよーわからんですが、すっきり後味のよい出汁に、素材の違いを垣間見たような気がしたことにして、次へ。
 丸亀市
「にしおか」。久々の納屋系である。行ったことのない人には絶対どこにあるか分からんところにある民家に突入、入り口でうどんを受け取りその先の納屋に進む。広い納屋の奥には大形コンバイン(笑)。コンパネを立て掛けて仕切られた手前側に客席が広がり、くねくねっと曲がった一枚板の机に透明テーブルクロス。ボケェ〜っとしてると窪みにどんぶりのっけて倒しそうなんで要注意っす。で、うどんは中讃懐かし系。イリコのきいた田舎臭い出汁。いいですよ、なかなか。
 坂出市
「つる一」。オープンホヤホヤ。市街地から細道を入り、広ーい駐車場の奥の端にある明るい黄色主体の外観。店名はどう表記したらいいんでしょうか。看板には「UDON TURUICHI」となってます。あの三野町の「つる一」の支店ということですが、ここは100円セルフ。やや細めの麺でこのクラスの標準といったところでしょうか。
 夜は高松で飲み会、でもって「五右衛門」のカレーうどん。市内の深夜うどんのなかでは最も太剛麺。飲んだあとではキツイかなと思ったが、パンチがあり、それでいてクセのないカレー味に引っ張られて一気に食える。
 翌朝国分寺
「根っこ」。昨年11月頃オープン。高松市内の店と同系列・・・だよね。他の2軒がいかにもセルフうどん店といったおもむきなのに対し、ちょっとこぎれいなファミレス風。麺は細めですらっとした感じ。あとはボケーっとしててわからん。まあ無難に食えるのとメニューが多いので家族連れで行くにええかな、と。(だからファミレス風ちゅうてるやん)
 どっか新規店をもとめて再び市内へ。レインボー通りの
「麺め家」。前にOPAの地下にあった店だな。あのころは商店街のまっただ中にあったにもかかわらず、周辺サラリーマン・OLの多い店だったが、今度はまさにファミレスよりもうちょっと高級なレストランレベルか。客席もざっと数えて100席以上。感覚を広くとってけっこう高級感もある(こんな感じ)。メニューには一般店のものに加え「石焼きキムチうどん」「マーボなすうどん」などあり。かやくうどん380円をたのもうと思ったが、店の高級感におされて、つい天ぷらうどん680円を注文。いきなり「細麺と太麺、どっちにしますか?」ときたもんだ。
松家か?ここは。うっかり細麺注文しちまったじゃないか! あ、初めての店だし別にどっちでもよかったんですけどね。でも、温系の出汁に細麺はのびやすいから・・・。なかなかしっかりした出汁で値段以上の価値はありました。こんどまた「海老チリうどん」でも食べにいきましょうか。


 さぬき市「嵯峨野」。どじょううどんの有名店だが、ヘビーなのはちょい避けてふつうのかけを。いわゆる小料理屋風たたずまいで、奥に座敷も見える。カウンター越しの厨房と客席の間に半畳程の板間(座敷の上がり口か?)があり、おばちゃんがうどんの上げ下げの度に靴を脱いで通るのが斬新。超熟タイプと思われる麺はエッジが立ち、強いねばりゴシがあって力強さを感じる。出汁もやや色濃いめながらしっかりして、それでいて突出したところのない深みがある。180円は安い。この業界ではあまり目立たない存在だが、いやはや、侮れませんな。 
 さぬき市
「まはろ」。2003年11月末のオープン。穴場っぽい立地に期待しつつ、藍色の懸垂幕をくぐり和風モダンな店内を見渡す。オプションのみ自分でとる一般店。いきなり「旬の味・飯がつまった飯蛸」の表示@うろおぼえ が・・・。これに反応しなければ飯蛸好きとは言えない(^_^)。これです。結構でかい。でもって、100円(!)お買得でした。天ぷら系に力入れてるようなんで、かき揚げ天かけ500円。砥部焼っぽい丼の上に板置いてその上に天ぷらが皿に載って出てくる。板が蓋なんだか敷物の裏なんだかよくわからんちゅうとこもあるのだが、まあ豪華な演出。天ぷらはセルフ店タイプとは対極の天ぷら店サクサクタイプ。イリコがリードし、あといろんな複雑な要素の混じった高級出汁。麺は程よいコシで量多め。ツアーとか巡礼とかのなかでの立ち寄りでなく、一軒に絞って食べにいく(それが普通なんだが・・・)仕様の店ですな。
 さぬき市
「杉本」。表の道から小川に沿ってちょっと入る。少し枝のしだれた桜の木の向こうにさり気なくたたずむ地味な店鋪。かけ、しょうゆ、釜あげ、湯だめ、ざるのみのシンプルなセルフ店。なかなかにしっかりした麺で、かけ150円。東讃のセルフもレベルあがったな、と思う。節系の出汁が個人的につらいのだが、まあ、そこは人それぞれってことで。総合的にはうまいっすよ。


 豊中「○福」。昨年末オープンの新規店。最近よくある入り口一般店風、中セルフ。『○福製麺』のTシャツユニフォームがなんかラーメン店っぽい。かけ160円。ツヤのあるプラスチック系中太麺。麺に重量感、凝縮感がありいい感じだが、それに対して出汁がちょっと軽いかな。ぶっかけか釜上げの方が合うかも。
 飯山
「久保田」。あの久保田麺業のパイロットショップ。お土産うどんの他、コンニャクやら氷砂糖やら・・・(^ ^ ?  釜あげ、しょうゆ、かけ、ついでに蕎麦までオール150円。ここも昨年オープンで、まだ慣れないのか手際が悪い。結果、ひと釜待たされてしまった。たぶん本社から送られてくるのであろう麺はちょっと半生麺風。それでも出汁との馴染みがよく、トータルでけっこう食べられる。その出汁をとった昆布のテンプラが無料で置いてあった。早朝からの営業が嬉しい。
※その後、ラーメンも始めた。深夜のラーメンはよくあるが、早朝からラーメン食べたい向きには朗報である。
綾南町「はゆか」。これも昨年オープンの店。ざっと70席以上の規模。けっこう広げなセルフ店である。大きな日よけと暖簾が気合いを感じさせる。「讃岐うどんなら『ぶっかけ』」とかいうフレーズがちょっと気にかかる。常々書いているように、ぶっかけを看板メニューにしている店は
  (1)作り手の技術が高く、かけうどんもうまいが、ぶっかけがめちゃくちゃうまい  
  (2)冷たく締めた麺に濃い出汁でごまかしのきくぶっかけに対し、麺へのダメージが大きいかけうどんがまずい
そのどっちかで、特に新規店では警戒するのである。しかもこの店、ぶっかけ出汁に「濃い」「薄い」がチョイスできるシステムになっているではありませんか。(ブレンドは難しいか)。そそられる・・・が、この時間にそこそこ客が入ってる状況見て(1)のパターンであることを信じ、かけ150円を注文。ほ〜、つやつやした太麺。セルフは回転第一やから細麺が多い。製麺所系の有名店でもそんな傾向をたまに目にするのだが、そんな意味で期待できます。薄い旨い香ばしい出汁とのマッチングも絶妙。で、なかなか良ろしいね。店主の方の素性はよくシランが、昨日今日始めたような浮ついた味ではなく、相当に練り込んだ(生地のことではなくプランを、の意)店だと思います。今度行ったらぶっかけ食べるからね。
(ホント言うと、かけ頼んだのは、ぶっかけの出汁を予備知識無しにいきなり「どっちにします?」と聞かれてもどーしていいかわからんからなのであった)        


 そういうわけで誰がなんと言おうと2004年の正月の新年の賀正なのである。
とりあえずVOWネタ一発。

正月に東讃の方で変わったうどん見つけました。
「釜ゆでうどん」(手打ち)500円だそうで。
讃岐の人はうどんを噛まないと言いますが、噛まないと窒息しそうです。