月記2
2001年9月〜12月

日記だと毎日書かにゃいかんような気がしたので月記にしてみました。
日付は入れてませんが上に行くほど新しくなります。
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2001年12月

 一番おいしい店はどこですか、とよく聞かれる。おいしさに1番2番なんて細かな順位はつけられない、と答えると、あなたのお気に入りの店をいくつか挙げてみよ、と返される。そんなもん、それこそ、日によって気分によって違うんだよなあ〜。しかも、お気に入りとお勧めとは必ずしも一致しない。有名店イコールお勧めの店となると、いわゆるS級指定店(山越、山内、宮武、あたりや、谷川、彦江、蒲生、山下、田村、長田)プラス飯山なかむらあたりが順当なのだろうが、はっきり言ってこれらの店、ちかごろは誰かの道案内で同行する以外はあんまり行ってません。どの店もおいしいし、そのうえに個性がある、インパクトがある。ただその群を抜く個性やインパクトが煩わしいって言うか、重たいんですね。行列のせいだけでなく気分的に疲れるんですわ。酒で言うと、大吟醸はたしかに美味いけど、毎日飲むなら本醸造クラスが落ち着けていいな、って感じでしょうか。
 それでも、何でもいいから一軒名を挙げよと食い下がられたら、その前年の大晦日、一年の〆に選んだ店の名前を出すことにしています。さて、2001年12月31日、私が一年最後の店に選んだのはどこでしょう・・・。
実は「観音寺大和屋」でした。意外? ここは蕎麦も食べられるんですが、年越し蕎麦は自分で打つのでうどん。天ぷらが切れたとのことで鍋焼きうどんを頂きました。フツーなんだけど、フツーにうまいんだなあ、ここのうどん。要するにフツーなうどんを美味しく思い始めたこの一年だったということでした。


 ここんとこ人並みに忙しくてあんまり回れてません。とは言いながら、「讃岐うどん巡礼88カ所達成者パーティー」やら「24時間耐久うどん打ち会」とか、怪しげなイベントには出没しておりますが (^_^)。
 新規店では金蔵寺「とみや」。天満屋ハッピータウンの裏の方に出来たセルフ店。つるつると食感のいいタイプの麺でした。かけ180円?
 善通寺の「おざき」。攻略本では地図にだけ載ってますが、多分開店前で店内データが間に合わなかったものと解釈してます。こちらは「さか枝」タイプのストロング麺でした。
 宇多津町「塩竃屋」宇多津駅の裏にオープンしたちょいとしゃれた造りの店。しっぽくを頂く。やや薄目の出汁。丼ものとかもあり、和風のファミレスみたいですねー。
 もういっちょ、「さぬきのピッピ」。こちらはR32号拡幅工事のために移転。
各店とも元気と活気のある店内で、よろしゅうございました。




2001年11月

 11月忘日、「天霧屋島店」。『12号店』となっているが、そんなにあるのか、天霧! 坂出の1号店とここしか知らんぞ、俺は。外見以上に中は広くてきれい。白っぽい出汁につるつる食感のよい麺。坂出店よりこっちが好きだな。オプションも豊富でこれで小120円なら結構満足(※2002年、価格改定)ですわ。カツ丼320円もええなぁ。
 国際ホテルの付近をトロトロ走っていると、お、新規店発見! 店名が書いてない! 怪しいぞ、これは。かけ180円。おわっ、ちくわ天、半熟卵天もある。しかも60円! 麺は久々の固コシ・ストロングタイプ。出汁はすっきり。これは当たりですな。若いお兄ちゃんと女性二人(奥さんと母さん?違ってたら失礼)でやってました。がんばってや! ちなみに店名は「元祖たぬき屋」だそうな。
 高松OPAの地下「麺め家」。一応レストラン街みたいなところですが、ちょっと暗いな。入りにくいぞ、このビル地下は。あ、お店の中は明るいです。かえってごちゃごちゃしてなくて、昼飯にちょうどいいセルフ。列のすぐ前にいたOLの若いお姉さんが「熱いぶっかけ大と生玉子」注文し、席に着くなりグワァーっとかき回して「釜玉大」を作って食べてました。ええなあ、これが讃岐や。
 香西「おいでまい」。米屋さんの経営で、隣はすし店。ここ一軒だけでないので、ランチセットは頼まず、鳥天入りうどんをいただく。ふと前後左右を見回すと、あ〜、みんな寿司+うどんのセット食べてる。普通の寿司屋さんで「並1人前」頼んだくらいの寿司に、うどんが付いて500円。ちょーお買い得です。無理してでもこれにすりゃよかった・・・。
 丸亀に移って「牛田」。キュートな牛さんの看板のお店。なぜだかここでも「かしわうどん」を注文。しっぽくの鶏肉だけバージョンです。「全店制覇」本にも書かれているとおり、「もう一品ほしい!」と言わせるおかず類がいろいろ。野菜のおひたし類がよく出ているようでした。そういえば、うどん屋さんでは野菜って言うと天ぷらか大根のおでんくらいで、菜っぱものはすごく新鮮に映りますねー。もひとつそういえば、おひたしにはうどん用出汁しょうゆがよく合います。


 11月某日、飯山「木村」でウォーミングアップのあと高松市街地へ。美術館通り西の「めん」。名高い「ゴボウ天うどん」を所望するも、開店早々でまだ出来ないと言う。またもう一回来なきゃいかんか・・・。
 天満屋裏の「元庄」。ハーフセルフの店。麺はまあ普通かな。出汁と天ぷらが美味しゅうございました。おかず類もいろいろ。日常の昼飯だなあ・・。
 この日最大のヒットは瓦町「南地食堂」。丼ものやら定食等、何でもありの大衆食堂。レトロな店構えです。噂のカレーうどん400円を頂く。ここのカレーは出汁に溶かしてとろみをつけた本格派。具は細切りのタマネギに油揚げ(!) 植物性オンリーということで、なかなかあっさりしてて、なおかつ身体はホカホカで美味、一食の価値あり、です。他にうどん300円、肉入りカレーうどん480円。季節限定牡蛎うどんっちゅうのもあったな。なんだろ、あれ。
 この日はこれで終わりにしときゃあいいものを、帰り際の店で「名物(らしい)肉うどん」。すき焼きっぽい味で・・・あや? タマネギがちょっと古くなってた・・・。あいたたたたた。




2001年10月

 大阪遠征なのである。まずはミナミの方のキツネうどんの有名店。なんでしょうね、これは。まるっきりフツーやん。麺はフニフニだし、出汁とキツネもなんかこれといってインパクトなし。少なくともわざわざ食べにいく所ではないような。そういえば、讃岐のうどん屋さんのキツネって、たいていはよく油ぬきされてて上手に仕上げてますな。しかもあの値段で。店によっては玉子割って入れるだけの月見と同じ値段だったりするし。途中で破ったりしたらその分ロスになるし。いろんなメニューの中でも、手間かかって元取れないもんのひとつなんではなかろうか。
 もう一軒、道頓堀「今井本店」。ここはエエ仕事してます。出汁も具も輪郭のくっきりした味わい。麺はやはり大阪風で、讃岐とはちとちゃいますが、かえって控えめな存在として丼全体を盛りたてております。別な機会に焼き穴子の載ったあんかけそばを頂きましたが、この穴子がまた絶品! やっぱ「料理されたうどん」とでもいうべきジャンルでは大阪恐るべし、でございます。ま、こういううどんを食べてると、逆に、讃岐の「麺をストレートに食う」という感じのスタイルにカルチャーショック受けるのもうなずけるでしょう


 10月忘日、東方面遠征。朝イチのウオーミングアップは「いきいきうどんレインボー店」。ひろ〜い店内(200席!)にタバコ、コーヒーの自販機。マッサージ機まである。まさに健康ランドの休憩室状態。長距離の運転手さんなんかいいだろな。とりあえずうどん注文すれば、長居OKなんでしょうな。讃岐のうどん文化はこんな方向にも進化しちょります。というか、こういった現象ひとつひとつの集合体が讃岐うどんなんであって、特定のメニューを指すもんではないっちゅうことですかな。出汁のサーバーの横に噂の「魔法のカレー粉」発見。出汁にサラッと溶けるカレーパウダーみたいなんで、これをふりかける(無料)だけで普通のかけうどん160円がカレーうどんに変身って寸法。ちなみに某タウン誌で「これは香川で一番安いカレーうどんちゃうか?」って書かれていたけど、残念でした。藤塚の「塩田麺業」にも同様の粉ありでして、こちらは150円也。
 長尾町へ飛んで「ふれあいうどん」長尾店。JAふれあい市場の一角にある。隣の席ではおばちゃんが店の人と世間話しながらおでんとおにぎりで遅めの朝食をとっていた。ええなあ。基本的に地元の人のふれあいの場ということで、なんでもOKです。
 その次に某製麺所で、太いけどスカスカで溶けかけの麺に薄〜い出汁かけたのを無理矢理流し込んだあと、志度の「剛」へ。志度では国道筋にほとんどの店が集中するなか、隠れ家的存在。小200円。つるつるした食感のよい太麺でよろしゅうございました。サンマ天130円。
 同じく志度町の「しど路」を目指すもテナントとして入っているショッピングセンター自体が閉店ということですでに撤退。でもって、次、津田町「吉長」。ちょっと高級っぽい店構え。店奥の手洗いが妙にでかい(^_^;)。かやくうどん300円を注文。エッジの立った形よい麺。やや茹で残り感があるものの、まとまりよし。もう少し照明が明るいといいなあ。
 高松朝日町に戻って「たも屋」宮脇書店カルチャースペースの近くに出来た新規セルフ店。明るく広々として活気のある店内。かけ150円の天ぷら100円。お、流行りの半熟卵天もある。6:00〜15:00までの営業にも関わらず生ビールやらチューハイやらそっち系のメニューが充実してます。港湾関係の人向けなんかな。全体的にソツのない模範的うどん。入り口すぐに小部屋あり。待合室か?こんだけ広けりゃいらんやろ。


 「でこい」のあと高松へ向かう。ちゅーと半端味の製麺所を一軒クリアしたあと、通りがかりに新規店発見。産業道路沿い「田悟作」。かけ・しょうゆ100円。なんというか、ことしは100円店のラッシュですなあ。家内企業系製麺所だからこその価格だと思っていたのに、大丈夫なんでしょか。グニャグニャ系麺にゴマ風味の出汁プラス天かす、ネギ。100円でにしちゃ、にぎやかなトッピングだ。ふと見ると、「スタミナジンギスうどん」「元気ウナギうどん」各450円・・・・(--;)
 市内「おがた」。「うどんカルボナーラ」の店。湯だめ式釜玉っていいますか、そんなもんです。時間帯が遅かったせいか、店内は昼休みモード。麺もいくらか時間がたっていたようですが、それなりにいい感じ。「大根キムチ70円」てのが斬新でした。
 次、近くの「番丁」。この付近は需要は多いが軒数も多い。競争のはげしいとこなんで平均レベル高いです。「ざる」をいただく。ふぞろいでぐじゃぐじゃでぐにゅぐにゅつるつるな麺。これはこれで個性的。出汁が結構甘かったなー。


 10月のも一つのトピックスは多度津町「味でこい」(略称・でこい)のオープン。言わずと知れた4代目うどん王の店であります。なんとかオープン初日に時間がとれたので突入。質素な店内は早くもお客さんでほぼ一杯。さりげなく優勝カップなんかかざったりして・・・。初日の初釜ってことでまだペースが掴めてないとのことですが、ベースは明らかにM武ファミリー系。藤原屋のゲソ天もあったりして。まあ、オープン時から標準以上のテイストと人気が義務づけられた大物店ではありますから、がんばってくださいっと。場所は多度津の浜街道沿い。かけ一杯150円。10:30〜14:30 日曜休 つけ出汁、かけ出汁、ぶっかけ出汁のチョイス可能。高密度ストロング麺とイリコ系だし。おいしいよ〜  (宣伝しといたぞ>Kやん)


 10月になりまして、今月の目玉はなんといっても「善通寺うどん」であります。それがどしたんか?って、こちらは陸上自衛隊善通寺駐屯地内売店ちう肩書きなんですな。当然自衛隊の敷地内。ちょっと前までは簡単なチェックで入れたようなんですが、最近はどうやら「うどん食いたい」という理由だけでは駄目らしい。(当たり前か) で、一般人がここのうどん食べられるのは原則として年に一度、10月アタマの基地祭の時だけ。しかもこの時期、たいてい小学校の運動会があったりして、それすっぽかしてうどん食いにいけんもんなあ。ところが今年はうどんの神様(参照)のおかげか、前日のどしゃ降りでグラウンド不良のため運動会延期! もう100年に一度の大チャンス、いかねば、ネバネバ。
 ちょいと2軒ばかし回ったあと、門をくぐる。かなりな人出であります。模擬店も出てます。店員が明らかに隊員さんなのが(^_^)。・・・そういや、例のテロ事件からまだ一月足らず。海自は大変だけど、ここは陸自だからこんなもんなんでしょう。目指すうどんは奥に行ってちょい左の売店やら喫茶やらが入った棟の一番奥でした。時は開店5分前。噂を聞きつけたマニアっぽい人たちで早くも行列が出来てます。よく見りゃおなじみなお顔もちらほら・・・。小180円、あと天ぷらやらなんやら。海鮮のちらしがパックに入ってうまそー。形式的にはフツーのセルフでして、味的には際だった特徴はないものの、なかなか結構でした。ま、本来社員食堂みたいなもんですからね。それよか、本物の迷彩服の群の中に紛れ込んで食ってるうどん、この雰囲気は貴重だなあ(^_^)。
 外に出ると、ちょうど公開実戦演習のはじまりはじまり。何ミリだか忘れた迫撃砲だとか対戦車砲だとか打つわ走るわヘリ飛んでくるわで、なかなかド迫力なんですが、なーんとなく映画のセット見てるみたい(本物だってば!)に思えてしまうのは平和ニッポンに生まれ育った幸運なんでしょうかねえ。日常がドンパチな国だってまだまだいっぱいあるってのに。




2001年9月

 9月忙日、またも遠征。高瀬町「麻の市」内「あじさい」でとりあえずウォーミングアップしたあと、一路東へ。白鳥町「藤屋」。製麺の方は「間嶋製麺」というらしい。入ってすぐにテーブル席、右奥に座敷が広がる。看板のたらいうどん¥350を注文。これより南、徳島県境を越えれば土成のたらいうどん地帯である。徳島のうどん文化が香川のうどん文化に影響を与えた希有な例。もひとつこの店でたらいを使う理由として、暖かいのも冷たいのもたらいのほうが保温(冷〕力が強いとのことで、それはなるほどなのだが、そのわりに出汁が冷たかったのは何で? 食感重視のツルツル麺。出てくる時間からして茹でたてかどうか微妙だが、それなりにしっかりしている。
 同町「陣内」。活気ある店内、詳しいメニュー。「全店制覇2」の記事ではいろいろメニューを考えるのが好き、とのことだが、キムチ味のみそ鍋うどんはこの日現在消えてました。(冬場復活か?) 後はわりかし標準的メニュー。かやくうどんをいただく。山菜、天かすたっぷりでよろしゅうございました。これで白鳥町全店制覇。東讃地方のうどんのレベルについてはいろいろいわれているけど、この町は比較的レベル高いですね。製麺所セルフは無く一般店ばかりですが、とりあえずハズレ無し、と。
 大内町「かま八」。パチンコ屋駐車場内の店。「あたりや」みたいな特異な例は別として、こういう場所でもちゃんとした手打ちが食べられるのはさすが。っていうか、単に隣接してるだけなんですね。ごくごくフツーな感じの一般店。
 高松「優作」。店の半分は製麺所。それゆえ小(一玉)120円、特大四玉300円というリーズナブルな価格。こじんまりとした地域密着型のセルフ店。
 丸亀「百こ萬」R11号沿いにオープンした「丸亀木沢村」という、骨董あり植木屋あり産直野菜ありの集合店舗の中の一角にあるうどん店。エリア全体を30年代のイメージで統一しており、レトロな雰囲気。さらに窓からは一面稲穂が覗く、この辺りでは想像できない、なかなかのロケーションであります。天ぷら、おにぎり等のある普通型セルフ。しゅっとして伸びのある綺麗な麺。とりあえずかけをいただくが、冷たい方がもっと特徴が出そう。ということは、ひょっとして解る人には解る「あの」系列かな? ご主人の誠実な感じが麺の中に生きていますね。小180円だっけか? 表で美味しそうな生麺も売ってます。


 今月は快調。9月乏日、丸亀方面へ。「浦島本店」、古き良き庶民派の香りであります。向かいの席で食べていた客は何年かに一度こちらに帰ってきて、そのときは必ずこの店に寄っていろんな人の消息をおばちゃんから聞くんだって、別のおばちゃんと話してました。やや柔らか麺にすっごく薄いダシ。年輩客向けの味。
次、「むさし丸亀」。なんかえらいお土産うどんに力入れてますなー。そこそこざまくい店内の奥にはパソのモニタがあって、ここでもお土産うどんの案内やってます。インターネット通販もOKとのこと。で、肝心のここで食べるうどん、意外なほどきっちりした粘りがあってなかなか美味しゅうございます。琴平の「むさし」と同系なんかねー。店舗の熟成度はよく似てますが。
坂出「讃岐富士」。若干年期のいった観光地仕様の店であるが、思いがけず太めのストロング麺で、ボリュームがあるためか、日替わり定食目当ての常連客も目立つ。店の人にも活気があってよろしいんですが、も少し照明が明るいとなおいいんですけどねえ。
丸亀に戻って「太助」。浜街道から見える大きな看板が目立って、それでかえって穴場探しルートから外れがちになったりしてて、失礼しました。で、入り口は・・・と。浜街道沿いなんかと思ってたら、ぐるっと回って丸亀港の市営駐車場前まで行くんですね。変に入りにくくていいぞ、これは穴場だ。(^^ゞ 天ぷらうどん550円を注文。昼のピーク時を過ぎていたので麺を今から茹でるみたい。望むところ。天ぷらはもともと作り置きせずその都度揚げるようで、これなら時間外してかえって正解かな。で、そこに薄色の出汁が染みこむとアッチアチで香ばしい。麺はグミ化がかったグイ〜ンと伸びるタイプだし、これはうまいわ。一気に「お気に入り」に追加登録です。 


 9月忘日、東方面中心に遠征。HP掲載のため引田町「うどんや」再訪。あの、ウチの「Select222」は掲載する場合、記憶の曖昧な店はできるだけ再取材しに行ってますんで。なかなか全部書ききれないんですよ。そこんとこよろしくね。ま、記憶通りの"潮風のうどん"ではございましたが。
もう一軒、「しんせい」も同様に再訪。あいにくの天気でして、晴れてたら外のテラスで食べてみたかったんですが。こちらは"田んぼを吹き抜ける風のうどん"ですな。あいかわらず鰹風味(トッピング含む)のストロング麺。
9月のアタマにオープンの新規店、大川町の「そらいけ」。「山内」級ではないにせよ、あんまし通行量の多くないへんぴの店。かけ230円をいただく。もちもち系びよ〜んとのびる麺に白ダシ、なぜか焼き餅が一個トッピング。もすこし手作りっぽさが出ると山の隠れ家としてはいいんですけど。
次が高松「嘉の家」。鰹ダシのきいたツユとの前評判。確かに言えてますー。ちょうど昼休みタイムに入ったせいか、近所にお勤めの方々が次々定食を取っておりました。讃岐うどんはパスタであり主食、大阪うどんはスープであり副食。したがって、うどん定食は大阪のものという説もあるにはあるんですが、讃岐でもこういうとこの定食ってけっこう美味いんだよねー。軒数稼いで回っている間はなかなか行けないんですが。
定食で知られたと言えば次の高松駅裏「善」もそうですな。「うどん棒brothers&sister」のお姉さんの店。予想以上の肝っ玉おばちゃんでありました。もう昼休みに入っていたにもかかわらずこころよく迎えてくれましたが、その分、おばちゃんとこに遊びに来たお友達が横でワイワイやってたり、その人にいれたコーヒーを分けてくれたり。あっさり出汁にのびのあるしっかり麺。おいしゅうございました。メニューの中で一つ気になったのが「踊りうどん」。これなんですか?っておばちゃんに聞いたら「かけうどんに鰹節のっけたやつなんだけど、誰も注文してくれないんだよぉ、あははははは」って、笑ってました。いい店だなあ。
あと一軒、東の方の民芸調の店でザルいただいたけど高いうえに大マズ(-_-;)。麺はスカスカ、出汁は薄っぺら。全部合わせて水くさ〜。ほんで、店内も照明がすすぼけてくら〜いし。有名人の色紙とか貼ってあったけど、こんなとこ連れて行かれて、後で「讃岐でうどん食ったけど・・・」って言われてもねえ。


9月某日、きょうもきょうとてうどん屋巡り。で、そういえばまだ行ったことなかった「かな泉紺屋町セルフ店」。ある意味、高松並びに香川のうどんを象徴するお店ではあります。なんでわざわざ「セルフ店」ちゅうかっていうと、同じ店舗で1階が値段の安いセルフ店、2階が高級メニュー中心の一般店と分かれているからなんですな。普段の昼食は1階で、人を連れて行くには2階に上がって、てな寸法ですんなり使い分けるのが正しい地元民のあり方なんでしょう。でもって、普段着で入るセルフでまごつかないのも正しいあり方。高松出張なんかで県外人が連れて行かれて恐怖のどん底に落とされるのは、たいていここか「さか枝」「竹清」あたりでしょうな。慣れればなんのこたあないんですが。お味の方ですが、これがまた捨てたもんじゃあないです。わざわざ行くうまさでなく、毎日立ち寄れるうまさ。それに安い、早い、かしこまらない、ご近所セルフの基本ではあります。
次、志度の「小麦や」へ 。志度って、文化財級の製麺所は見あたらないけど、一般店のレベルはなかなかに高いですねー。こちらはちょっと出かけてくるセルフかな。活気と清潔感のある店内。このタイプの店は、たいていつけ麺、ぶっかけ系が得意なんだよな。ほどほどに「お、ちょっとええやん!」って言わせるタイプ。まだ新しい店ですが、頑張ってください。
次、こないだオープンしたばっかし、高松兵庫町の「KIKI」。「MR.つる吉」なきあと、アルファベットの店名は久しぶり・・・とおもって念のため調べてみたら与島のフィッシャーマンズワーフに「SAUSALITO」ちう、うどん屋というか、うどん中心のレストランがありました。世の中広い。で、「KIKI」ですが、名前だけでなく店内もかなりおしゃれっぽい。喫茶店でもおかしくないなーと思ったら、夜は居酒屋さんになるそうな。お味の方ですが「かけ小」を注文したところ、出てきたのが何故か「うどん定食」(ぶっかけ、唐揚げ、ご飯、茶碗蒸し)う〜ん、どこをどう間違えるとそうなるんだ? ま、茶碗蒸し美味しかったですが。
もひとつ、新規オープン店、高松新川近くの「キリン」。「春日町市場」の姉妹店だそうですが、「春日町」の雑然とした雰囲気(これはこれでええんですが)とは対称的な整然とした店内。子供用のイスなど気配りも万全。もちろんお味の方は同系統の高密度麺にしっかり出汁。またそのうち、しっぽく食べに行かせていただきます。
このあと、高松市内R32沿いの某店。比較的有名で駐車場もほぼ一杯なのだが、なんだかなー。印象にのこらん。なぜか爪楊枝入れにこだわりがあるみたいだが・・・。それと、忘れていた、丸亀の某新規セルフ店。朝の開店早々だったせいか、なんかエンジンかかる前って感じ。もう一回行ってみます。