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零式
メーカー:アリスソフト
機種:Windows(18禁)
ジャンル:詰めRPG

 1997年発売。ダンジョン探索型RPG。単にレベルを上げてゴールを目指すのでは無く、敵撃破や宝箱から取得できるポイントによってゲームが進行する。タイムリミットが決まっており文字通り詰め将棋のようなプレイが要求される。



「詰めRPG」?
 と、言うワケで「詰めRPG」なのである。1×1の戦闘から、主人公の育成、ダンジョンの探索までキチンと詰めていかないと、チェックポイントで規定のポイントが集められず、強制的にゲームオーバーとなる容赦無いシステムを用いている。物語を楽しむことに主眼を置いたコンシュマーのRPGとは対照的な実にゲーム的なRPGと言える。
 タイムリミットが有ると書いたが、それは主人公の乗るロボット「零式」のエネルギーの他ならない。ダンジョンは零式により探索するため、エネルギー切れ=探索の終了となってしまうのである。武器の購買もダンジョン内で一定数しか手に入らない武装ポイントを消費して行い、店に入る回数も限定されている。時間では無く手数。正に詰め将棋である。



戦術的かつ演出的
 敵との戦闘も独特である。自機および敵機は1ターンに割り振れられた「行動ポイント」を消費して行動する。ポイントさえあれば、20連撃を放つことも可能である。しかしここで問題となるのが「命中力」だ。武器個別の能力、技能LV、敵とのLV差で決定され100前後の%で表示されるが、100%以上でないと攻撃は「絶対に」当たらないし、100%以上なら「絶対に」外さない。90%以下の数値は、あといくらの命中力で命中するかという目安に過ぎない。この命中力を一時的に上げるのが「狙撃」コマンドだ。命中力が100%に満たないのであれば、このコマンドを必要回数行わなければならない。また、敵の攻撃は「回避」コマンドにより命中力を下げることもできる。
 この「狙撃」と「回避」の折り合いが、戦闘のキモなのだ。高威力の攻撃を避けながらジリジリ敵HPを削ったり、回避に集中し攻撃に専念しきった敵に向け大技を叩き込むことも可能。一対一の戦闘でありながら、実に戦術的であり演出的だ。
 更に、敵には直接の強さを表すLVの他に、CPULvが設定されている。すなわち頭の良さだ。頭が良い程、こちらの手をきちんと読んで攻撃してくる。敵との知恵比べとでも言うべき戦闘は、まるで実際に自立的に動いている機械と戦っている錯覚さえ起こす。



 さて、かのようにプレヤーの行動を制限する要素が多い本ゲームはやりがいに溢れると言えば聞こえがいいが、難しそうな印象も与える。実際、初回のプレーではほぼクリアは不能であろう。しかし自分も、また知人もプレイした感想は「簡単」であった。なぜなら「解法」を知っていたからである。最初にも言ったが詰め将棋なのだ。一手、一手まで合わせなくても「解法」にそったプレイをすればカンタンに解けるのである。
 このゲームは「解法」を探すゲームだ。ダンジョンをマッピングし、敵の攻撃方法を調べ、いかに少ない手数でスピーディにポイントの取得を行うか?手間はかかるが、確実にクリアへの道は開かれるのである。「攻略」というゲームの最も根元たる快感を紡ぎ出してくれる、非常に高尚なゲーム性だと自分は感じている。



パソコンだからこそ
 本ゲーム、ロボゲーとして捉えた場合もその見所は多い。そもそも、「キーボード」という入力デバイス自体がその気にさせてくれる。通常画面もナビゲーションシステム風のマッピング画面で表示され、ダンジョンの作りの把握し易さという点でも優れる。各機能や武器の選択はマウスのポインタをクリックするのみで、簡素化されている上にタッチパネルを操作しているような感じでなかなか味がある。自機の装備も武器から防御装置まで多彩だ。実用的でもある2丁拳銃から、騎士のような近接専用機体も可能。対レーザー、対ミサイルといった各防護システムもあり、防御型のプレイも可能だ。しかもステータス画面のみだが、装備がビジュアルにも反映され、自機のカスタマイズが単純に面白い。



小物だからこそ満ちあふれる遊び心
 ただ、このゲーム。元々ははとあるゲーム集の中の一本に過ぎない。ボリュームが少ないのだ。ストーリーも希薄で、マップさえあれば一日でクリア可能である。ゲーム後半の先手の取り合いの単純な戦闘も残念な点であるが、前述の通り色々なスタイルの戦闘を攻略に縛られず楽しめる。高ポイントを狙うプレイも面白いだろうし、とにかく多彩な内容のプレイをこなすことが可能だ。また、回復回数やセーブ箇所まで限定された裏モードもある。
 エロゲーというマイナージャンル、しかも少ないボリュームだからこそできた、実に遊び心に溢れた作品である。






ノスフェラトゥ
メーカー:SETA
機種:スーパーファミコン
ジャンル:アクション

 1994年発売。吸血鬼ノスフェラトゥにさらわれた恋人を救うため、全5ステージの古城を攻略していく。古風なドット絵ながらリアルな動き、仕掛け満載のダンジョンに一撃死トラップ等、多分に名作「プリンス オブ ペルシャ」のリスペクトが含まれた横スクロ−ルアクションゲーム。



プリンス オブ ペルシャのパクリゲー?
 と言うワケで「プリンス オブ ペルシャ」と切っても切れない本作(笑)。画面をパッと見ただけで素人目にも「似たゲーム」に見えてしまいますからなぁ。無論、ただのパクリゲーにはなってないのは周知の事実。
 一見同じような操作性に見える二つの作品。確かにワンテンプ遅れるような動きや、仕掛けを解きながらダンジョンを進んでいく内容は両作の特徴ですが実際にプレイしてると、ある違いが見えてきます。それは動きの「重さ」。プリンスは「軽く」、ノスフェラトゥは「重い」。こう書くとプリンスがスピーディーなゲームに思えるが、実際は死ぬのがスピーディー。トラップ多彩のステージ構成で素早く動けても待っているのはトゲ山への激突か落とし穴への転落である。なんせ走っていると例え逆にキーを咄嗟に入れたとしても、足場の端から落っこちますから。まぁ、その「死に易さへの緊迫感」がプリンスのゲーム性なのですが。
 しかし、ノスフェラトゥはキーから指さえ放せば、落ちるコトは無い。ピタっとまではいかないものの、止まる反応も良い。結果として事故率が減り、プリンスよりもスピーディーなゲーム展開が楽しめたりするのである。



打撃の心地良い感触
 改めて言うがノスフェラトゥとプリンス、どちらがゲーム性で優れているうんぬんの話では無い。そもそもゲームの方向性が違うのだ。その証拠にノスフェラトゥはダンジョンの仕掛けが非常に単純で迷うことも少なく、謎解き系の楽しさが希薄だ。
 本作の面白さは単純に主人公を動かす「アクションゲーム」としてのゲーム性にある。それが最も顕著に現れているのが「戦闘」である。本作は攻撃ボタンを押すことにより「戦闘モード」へと移行する。ファイティングポーズを取った主人公はジャンプ、歩行スピードが低下するが格ゲーで言う前転、バックステップのアクションが取れ、より戦闘に適した動きができるようになる。そしてそこから多彩な技を繰り出すことができるようになるのだ。単純な攻撃ボタン連打によるコンボ、避けと同時に繰り出すアッパー、浮いた敵に有効な2段蹴り。敵の攻撃を見切り、素早い移動で懐へと飛び込む戦闘はまるで格ゲーのようでもある。敵によっても有効な戦い方が変わるため、多彩な戦闘を楽しめることができる。何よりプリンス譲りの「リアルな動き」がここで活きてくるのだ。
 アクションゲームで大切なのは確かな「手応え」である。画面の中の主人公が実際に敵を殴る感触。それが執拗に描かれた主人公のアクションパターンにより再現される。特に攻撃ボタン連打によるコンボはパワーアップアイテムの収得によりその内容が変わってくる。最強段階の「ジャブ→ローキック→ハイキック」という美しいコンビネーションを決めた瞬間など、この上なく気持ちいい。狼男やゾンビといった人外のバケモノを格闘技で倒す」というのも、爽快感のアップに繋がっている。

 戦闘だけで無く、通常の動きの関しても「リアルな動き」の徹底が素晴らしい。細かな動きは「まどろっこしい」のでは無く、確かな手応えをプレイヤーに与えているのである。「足場の端で走るのやめると、落ちないように手でバランスを取るアクションをする」「足場の端でジャンプすると自動で一番端からジャンプしてくれる」という細かな気配りも好感が持てる。



SFC末期の良作アクションゲーム
 アクションだけでなく、美しいドット絵も売りの一つだ。ステージ間のデモは実写と見まごうほど。特に2面ボス背景の洋館は写実主義の油絵を見ているようでもある。スーファミ末期の作品らしく、脂の乗った旨味たっぷりの良作アクションとなっております。





サンダーストライク オペレーションフェニックス
メーカー:アイドス インタラクティブ
機種:PS2
ジャンル:3DSTG

 2002年発売、ヘリが自機のミッション制3DSTG。自機のヘリに機銃、ミサイル、爆弾などの武装を施し殲滅、護衛、拠点破壊といった多彩なミッションを行う。自機はヘリ故、三次元的戦闘を行うことができる。



ヘリが自機であるということ
 本作、リアル系の3DSTGということに関しては結構ソツの無い作りである。自機の武装はソコソコ多彩(ムダが多いような気はするケド)だし、ミッションだってよく見るシチュを引っ張ってきている。難易度は「こりゃムズッ!」だが同系列のジャンルをプレイする人間ならナンとかなろうレベルだし、難易度のレベル毎にクリア時に隠し機体が出る。まぁ、自機はデフォで一機、隠し2機と少なめ。テロリスト殲滅というシチュエーションはあるもののストーリーは無いも同じなトコロはウィークポイントではありましょうがトータル的には悪くない出来である。
 で、ヘリが自機っつーのが本ゲームの特徴。2本のアナログスティックを利用しFPS感覚の操作で自機を操れる。ガケに身を隠し、サッと身を乗り出してミッソゥ発射、すかさず隠れるとゆー卑怯極まりナシ、勝ちゃー官軍なんだよ勝ちゃー式にクレバーな戦いも可能である。ただ残念なのはコノ手の三次元戦闘で重要な左右平行移動−敵を射線に捉えつつ回避する移動−がムチャクチャ遅い!!はっきり言って戦場のド真ん中でコレをやるといい的になってしまう。ヘリの動きとしてはリアルなのかもしれないがちょっと残念な点である。ま、「静止できる航空機」として捉えた方がゲームとしてしっくりクるはずである。



空対地の戦闘
 フライト物の3DSTGとくれば矢張り同系統機種同士の格闘戦がキモとなりそうだが、本作にはあんまし面白くない。まぁ空の狼な音速突破ジェットヘリじゃ無いんで同機種のヘリへの対処方法は先手必勝の遠距離ミサイルとなる、ぶっちゃけ離陸前を叩くのが最良であって正々堂々もへったくれもナシときている。
 本ゲームのキモ、それはヘリとしての戦闘。そう対地攻撃が中心となるのである。低空飛行でガーッと突っ込み自動照準の機銃でチュンチュン。もしくは連装ロケットでアボーンアボーン。橋や大型の設備に対しては爆弾をスギャギャギャーーーンである。特にロケットによる攻撃が堪らない。真っ直ぐしか飛ばないが、自機は前進するとちょい俯角(下)を向いてくれるので鈍足の戦車のケツを追っかけながらお見舞いできる。しかも、ロケットなんで炸裂式かつ連射可能。設備が建ち並んだ敵基地に吶喊し爆風で一気に破壊する様などこの上なく気持ちいい。
 無論、多数対1の戦いだし護衛ミッションも多い。残弾を頭に入れ攻撃順番を考えた戦術的な攻略を考える必要はある。しかし、時間制限ナシのミッションばかりでクリアはエリア外への離脱ということもありクリア条件を満たした後で生き残っている敵をプチプチ破壊していくのが大変爽快である(オマケにスコア換算にタイムが含まれない!)。空飛ぶ兵器で地上を蹂躙する快感がこれでもかと楽しめる。

 また、リアルな歩兵の存在も本作の特徴だ。
 ミッションによっては特殊部隊による誘拐された要人の奪還作戦の協力や基地内を蹂躙する敵歩兵の排除を行わなければならないものも存在する。自機は機銃にカメラが付いておりこれを利用しロックオンできない歩兵への攻撃を行う。人間の動きはなかなかリアルに作られており、敵施設へ突入する味方歩兵の勇姿もカメラで見ていて楽しい。逆に文字通り豆鉄砲で攻撃してくる敵歩兵を手動の機銃でプチプチ潰していくのもまた愉快。敵陣へ突入する味方歩兵を遠望カメラの機銃で援護するなど、まず従来の3DSTGでは有り得ない状況だ。



全てを俯瞰する3DSTG
 かのように、地上を一方的に蹂躙することにより空を飛んでいることを実感させる希有な3DSTGである。洋ゲーということもあり多分ライトユーザーにとってはゲロ吐きそうな難易度ではあると思うが、それをさっ引いてもこの「神の視点」の味わいは何者にも代え難い快感である。





オーバーホライゾン
メーカー:ホット ビィ
機種:ファミコン
ジャンル:横スクロール戦略型STG

 1992年発売、3種の武器と2個のオプションを利用して戦う横スクロールSTG。武器の特性とオプションフォーメーションをカスタマイズが行えるのが特徴。ステージのデザインは著名横スクSTGの影響が多々見られるが、オリジナルティもそれなりに高い。


FCオリジナルとして高い完成度
 最近、戦略型なんつーSTG減ったねぇ〜〜。つぅかグラとかRとかの本家の続編しか出てないじゃーーん。そんな状態なので、ちょいと自分の知らない良作横STGを見つけると、とても嬉しかったりします。
 初プレイは2006年春。しかして、そのプレイ感はなかなかのものでした。遺跡だの植物だの巨大戦艦だの、ステージデザインは確かにどこかで見た風。でも、各ステージの仕掛けが凝ってるっていうか「ソレSTGの文法じゃねーー」ってのがチラホラあってびっくりした。特に2面と3面、「撃つ」というアクションを純粋な動作として扱うのは今やるとナカナカ新鮮♪しかもこの手の仕掛けはプレイヤーを苦しませるモンと相場が決まってるのですが、コイツのは敵の進攻を阻止する手段にもなったりするので、やっててホント楽しいです。
 敵の種類とか配置もセンスいいです。「とりあえずザコ」なザコ敵は一切ナシ。奇抜な動き。打ち込み感のある固めの耐久力。高速で体当たり!だけど、まず顔見せしてから「ここに突っ込みますよー」と挨拶。つーか「擬態する敵」の擬態っぷりが結構陰険でして、やられたッ!といい意味で一本取られます。
 ボスも大半が大型で迫力満点。オススメは3面ボスで独特のビジュアル、撃ち込みによるビジュアルの変化と手ごたえ、動きと図体のデカさによるプレッシャー、一見見え見えで単純故に緊張感がある攻撃と動きも含めたトータルデザインが素晴しいです。ああ、でも最終面の中ボスのまんまっぷりはナントカならなんだろうか?



カスタマイズという戦術
 そして、本ゲーム最大の特徴なのが2種類あるパワーアップのカスタマイズ。
 ひとつは、メインとなる3種の武装の特性付け。武装は「レーザー」「ボム」「ホーミング」の3つでレーザーは「貫通」する、ボムは「炸裂」する、ホーミングは「追尾」する、とまぁ当たり前の性能を持っています。本ゲームでは例えばレーザーなら5つのポイントを振り分けることにより「炸裂」と「追尾」の特性を付随させることができるのです。いや当方、ハダカで本ソフトを買ったので「追尾」特性を知らずに付随させたレーザーがいきなりギュオン!と弾道ブン曲げたのには吹きましたw まぁ、レーザーに「炸裂」特性目一杯、お好みで「追尾」を少々つけとけばOK。みたいな1点集中型なカスタマイズをしとけば概ね強力なので、ンなにあれこれ特性付属に悩むコトはないのですが、やっぱホラいじれるのは楽しいじゃないですか。攻略的にゃそんなに重要じゃないですが、ゲーム的遊戯として考えるならばコレはコレで美味しいファクターかと。
 更にカスタマイズ可能なのがオプションフォーメーション。自機はアイテム取得により2種の固定型オプションを装備することが可能です。このオプションはボタン操作により設置場所が2パターン存在するのですが、その設置場所がカスタマイズ可能。自分、コレはなかなか凄いと思うんですよ。なんせオプションは自機パワーアップに沿った武装の発射に弾消し能力まで保持。この「攻撃」「防御」の二つの特性をフォーメーションにより、さらに特化。しかも設置場所は自機のサイズを1ブロックとした7×7ブロックの範囲まで自由にカスタマイズ可能という自由度。更に更に!フォーメション変更ボタンを押しっぱなしにするとオプションは2パターンの設置場所を行き来するので、擬似ローリングフォーメーションまで組めるのです!!(遊び要素デカいけどね) 難解な地形と縦横無尽な敵の出現を裁くのは己のオプション設置センス!もうね、R−TYPEとかイメージファイトといったこの手のSTG好きには夢のようなシステムだと思いますよ?



ちょい辛ながら程よい難易度
 トータル的にみると家庭用のSTGとしてはちょいムズレベル。とはいっても、しょっぱなから敵のバックアタックを食らわし「敵は後ろからも出てくるよーー。今から後ろ方面からの敵の捌き方覚えてねぇ〜」とある種の親切さも見え隠れする、程よい手ごたえと取れる塩梅。ラスボスとか初見で「ぅぉぃ、コレ_」な攻撃だが、一旦見切るとスルスル避けれたりする独特の攻撃はなかなかうまい調整だと思う。つか最終面で、とあることすると無限増殖できんの、初心者救済のためにワザとやってんじゃないかとさえ思えてくる。
 ただ、どーも面のデザインが「戻り復活式」なのに、丸裸でのその場復活は往々にしてハマるのでストレスかも。それでもコンティニューすれば面の初めからだし、次回プレイ時にしっかり反省も利いてくるのでコンシュマーオロジナルと考えれば納得かもしれない。
 というワケで「R−TYPE3でシャドウビットの射角をきっちりコントロールする」ような御仁にはぴったりなゲーム。横シュー版クライスフォースとでも例えるべき出来とほのかにかほるパチ臭が味わい深い秀作B級STGです。






オルディネス
メーカー:ハドソン
機種:PCエンジンスーパーグラフィックス
ジャンル:横スクロール戦略型STG

 1991年発売、パワーアップによる4種類5段階のメインショットに併せ、3種のフォーメーションが組めるオプションを最大で4つ装備、ボタン押しっぱなしによる攻撃判定を持ったシールドと多彩な攻撃を駆使して全7ステージをクリアしていく。



 悪意のリスペクト
 悪意! 初代R−TYPEのコンテナステージことステージ6を思い浮かべてもらうと良いのですが、この手の障害物がゴテゴテある横スクSTGって、たいがい意地の悪〜〜い仕掛けや敵がいたりします。「判ってても引っかかる」「ネタが割れるまで回避不能」みたいな。いやね、本ゲームそういった悪意が満載なんです。なんせ1面初っ端のザコがX軸合わせて弾撃とうとすると回避行動を取る!で、次に出てくる地上ザコがパワーアップできてなくて後ろに攻撃できない状態で、平気で自機のバックを取り続けようとする。しかも増える。しかも飛ぶ。そりゃ1面らしい難易度であることは前提なのだが、掴みの部分からしてコレである。以降、頻繁に歯痒くなるような攻撃が毎面のように続く。

 特筆すべきは6面。このステージの障害物は触れると暫く自機が操作不能に陥る。まぁ、障害物に触れたんだから仕方ないか。とか思うかもしれませんが、身動きの取れない状態でザコの体当たりを食らうのは非・常に恐怖&屈辱。ご丁寧に通路は狭い上に障害物の当たり判定が多少大きいという手の込みよう。レバガチャすればなんとか抜け出せるものの、レバガチャの結果、反対方向のカべに触れてビリビリ→素早くレバガチャ、また反対側のカベでビリビリ→そのうち、どーでもいーよーなザコの体当たりでフル装備の自機爆発。いや、コントローラー投げたくなりますよ(笑)。

 んじゃ面白くないのか?胸くそ悪くてやってられないのか?そんなことはない。これは悪意のリスペクト。グラディウス、R−TYPE、ダライアス。難しいんじゃない、そういった名作へのリスペクト、オマージュ、パクリと言ってもいい、かつて先駆者たちが突きつけてきた挑戦の再来を感じる。きっと、これを作ったクリエイターはニコニコしながらこれらのトラップ、障害を作ったのだと思う。だからチキショウと本気で怒号を発した後にこちらもニコニコしながら、ああ、やられたねぇ、一本取られたねぇと思うことができる。まぁ、人にもよるだろうが・・・この難易度は楽しくて仕方がない。



 多彩なるオプション制御
 さて、ゲーム性の方だが、なんといってもオプションの制御が楽しい。最大で4つ装備できるオプションは基本的に一定のポジションで縦方向の動きをゆっくりと繰り返す。そして画面内に敵が現れると即座にY軸を併せこれを攻撃する。オプションの攻撃は攻撃力も高く貫通性もあるビーム。単純に自機の攻撃より頼りになる能力であるし、これら4機が自律で一斉に敵を撃破する様は見ていて爽快だ。無論万能ではなく、弱点部分が限定された敵、またボスに対してはステルスでも効いてるのか実にあさっての方向に弾を撃ち始める。
 Iボタンを押すことで、オプションは一斉に自機の周りの定位置に固定される。この状態ではオプションは自機のパワーアップと同様の攻撃を放つ。いわばピンポイントへの一斉射撃、対ボス用である。
 そして最後にIボタン押しっぱなしによる防御形態。オプション達は自機の周りの円運動し始める。攻撃はしないが、その代わりオプションそのものに攻撃判定が付き、弾消し能力をも付随する。攻撃の激しい閉所では4つのオプションは完全なシールドと化し、また全方位へ放つ強力な近接攻撃ともなるのだ。

 また、オプションではないが、攻撃ボタン押しっ放しによる特殊攻撃も独特である。IIボタンをしばらく押すと、自機の前方にシールドを張ることができる。弾消し能力を持った防御手段でもあるし、これまた攻撃判定を持ち近接攻撃に使える。しかも、またまた高攻撃力ときている。弱点部分の小さい敵などは、オプションとの一斉射撃で攻撃するよりも、懐に潜り込みこのシールドで攻撃した方が有効だったりする。復活時に最も頼りになる攻撃方法なのはもちろんであるが・・・。まるで銃剣で切り込むような感覚はショットの攻撃とはまた違った楽しさカッコ良さがあり、純粋に出すのが快感だ。

 そもそも戦略型横スクらしく、敵の動きや出現位置は多種多様。自機の攻撃もオプションのシールド攻撃以外は、単発か一定方向にしか放てないパワーアップばかりである。ショット、オプションフォーメーション、特殊攻撃を多彩に組み合わせ、敵の包囲網を突破する戦略性は実に飽きさせない本ゲーム特有のゲーム性である。



 PCエンジンSG唯一の2DSTGとして
 本ゲームは(ソフトは5つしかないがー)PCエンジンスーパーグラフィックス初の2DSTGとして発売された。無論、当時の開発者たちは新しいハードの能力を如何なく発揮しようと意気込んだろう。その結果、数々の巨大キャラ、派手気味なパワーアップ、執拗な背景多重スクロールと異様なほどにマシンパワーを使用したファクターの数々がこれでもかと詰め込まれることとなった。もちろん前世紀の作品ではあるが、その情熱とパワーをゲームから感じることができる。
 過去の同種ゲームへのリスペクト精神を感じつつも、ゲームにつぎ込まれたアイディアのオリジナルティも高い。STGとしての出来も素晴しいが、一時代の情熱をも内封した作風は、ゲームそのものの輝きを年代劣化させず現代に引き継いでるのである。