


一般的には、稚魚は買ってきます。池入れ稚魚のサイズは色々ですが、通常0.3gから3g程度が多いようです。昔は、餌付にはアミをすり潰してバットに付けて与えていました。ですから、シラスは育ちませんでした。(シラスはミズゴケを食むことができません。)現在は配合飼料の研究が進み、特殊な造粒法で作られた粒状の配合飼料がありますので、それを購入して与えています。稚魚に適した栄養満点な乾燥粉末です。池入れ時は、慣れていませんので、手撒きします。小さい頃は、一度にたくさん給餌しても、動きが緩慢で食べきることができません。観察しながら、一日何度も少量の餌を蒔きます。手間がかかる時です。慣れてくると、稚魚用の自動給餌機で飛ばしますが、観察を怠ることはできません。天然の稚魚は、かなりナーバスで、動くものが見えると驚いて水底に潜ってしまいますので、急な動きをしないで餌を蒔きます。
シラスアユは体が透けています。餌を食べると、消化器に黄色く餌が入っているのが観察できます。高タンパクな配合飼料を食べるとグングン成長して、数日から数十日で親と変らない形をしたアユへと成長します。こうなると、水底にはえた、水苔を食みはじめます。これで、一安心です。
【稚魚の種類紹介】
昔、養殖が企業的に成り立った初期の頃はほとんどが、稚鮎を川でとっていました。漁法はいろいろです。落としと呼ばれるしかけでとったり、ビンでとったりしていました。これを買ってきて池入れしていました。また、早くから琵琶湖のいわゆる湖鮎は餌を与えると大きなアユになることが知られていましたので、湖産アユを種苗に導入しているところもありました。その後、海に下って育った海産性稚鮎(俗に「はいから」)を淡水馴致して種苗にすることにもなりました。しかし、近年川が汚染され、ほとんど海産性稚鮎は採補できなくなりました。人工種苗を導入する業者も増えてきました。
現在日本でのアユ養殖の種苗は大半、海産・琵琶湖・人工種苗生産・河川採補による稚魚です。漁獲は少ないですが、ダム湖や小さな湖での採補もされています。
- 琵琶湖での稚魚採補の漁法
- エリ

琵琶湖で昔から伝わる伝統的な定置網のような漁法です。
- オイサデ
これも琵琶湖独特の漁法。二本の竿に三角の網をつけた塵取の格好をした捕獲器に、竿の先に鳥の羽を付けた威嚇器で追い込んで、すくい取りします。網を持ち上げるのと、追い込みの人のタイミングが勝負の漁法です。獲った魚はバケツに入れて船の生け間(水槽)に運びます。
- チュウビキ
琵琶湖独特のトロール漁法です。10-40m近辺で網を引くのだそうです。琵琶湖の中層なのでこの名前がついたのかもしれません。
- ビン
たくさんのガラスのビンの中に、餌などを入れて、魚が入ったら上げます。
- スクイ
船を走らせて、魚が群がっている場所をさがし、見つけたら舳先にて、タモ網ですくい獲る勇壮な漁法です。
- 川での稚魚採補は
- オトシ
川の流れをうまく利用した小さな定置です。
- ヤナ
一般的な川の定置。
- 海での漁法
- ヨツデアミ
- マキアミ
夜間の稚魚が眠っている間に、魚群を遠巻きにしておきます。ウェットスーツを着込んで、イワ(網の錘の鉛)を移動して、絞り込んでゆきます。
- トロール
小船で網をゆっくりと引き、壷網の稚魚を柄杓ですくい獲ります。獲った稚魚は、ビニール袋に酸素をふかした中に入れます。
- 人工種苗
- 通常飼育の稚魚
- 三倍体
バイオ技術で(染色体工学)染色体を3倍体にしたアユ。性成熟しないので、何年も生き、とても大きくなります。商品としての需要は今のところありません。
- 雌性発生二倍体(全雌)
これも同じバイオ技術で、精子の運動性だけを残し遺伝的に不活化して卵と受精させ、雌の遺伝情報だけを受け継がせ全部雌化させます。
- 完全全雌(仮称)
雌性発生二倍体によってできた雌をホルモン処理して雄化します。この雄から得られた精子と卵を受精させて、稚魚を作ります。
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